エイジングケアのキーワード「抗酸化」

エイジングケアのキーワード「抗酸化」

活性酸素は不要!? 必要!?

活性酸素は不要!? 必要!?美容や健康に関心の高い人は、「活性酸素」という言葉には老化の原因として敏感に反応されることでしょう。金属の錆と同様、活性酸素の強力な酸化力によって細胞組織が衰え、老化のスピードを速めるだけでなく、糖尿病、動脈硬化、脳梗塞などの生活習慣病にも深く関わることになります。また、衰えた細胞ががん細胞へと変異することも認められています。シワやシミなど美容面への影響では、リンゴの断面が空気に触れることによる急速な鮮度ダメージによく例えられますが、酸化ストレスが細胞を破壊しているわけです。

何かと悪者のように扱われることの多い活性酸素ですが、本来酸素は栄養分を燃焼させエネルギーに変える上で身体に不可欠ですし、活性酸素もその殺菌作用から体内の細菌類やウィルスを駆除する重要な免疫システムを担っています。
つまり、人の体内には生体に悪影響を与える悪玉活性酸素と、生体を防御する善玉活性酸素が同居しているわけです。

活性酸素の発生要因

健康を維持するための活性酸素は、日常生活の中でも体内で作られているものですが、過剰に発生する要因としては次の外的な環境や生活習慣が関与していると考えられています。

  • 紫外線、(X線撮影などの)放射線
  • 喫煙、飲酒
  • ストレス
  • 過度な運動
  • 農薬や食品添加物の摂取
  • (車などの)排気ガス、大気汚染

このように、一部生活習慣の改善でやや抑制できる項目もありますが、現実的には普段の生活で完全に発生を避けることはできません。また、加齢とともに体内の抗酸化酵素(SOD)の生成が失われていくことも結果的に活性酸素が増える要因となります。

「抗酸化」とは?

活性酸素の産生や酸化力を抑制する働きが「抗酸化力」で、エイジングケアには必須のキーワードとなっています。
この抗酸化力は、食物からも得ることができます。抗酸化酵素を代替する物質としては、ビタミン類(A、E、C)、フィトケミカル(カロテノイド、ポリフェノール)、CoQ10、α-リポ酸などが挙げられ、これを摂取できる食品では、カボチャ、ニンジン、キャベツ、アボカド、ブロッコリー、ニンニク、ショウガなどの野菜類、果物ではバナナ、イチゴ、ベリー類。その他、大豆食品やアーモンド、緑茶などが挙げられます。
しかし、活性酸素を無害化するために必要な量の食品を毎日摂取することなどはとても不可能です。そこで悪玉活性酸素であるヒドロキシラジカルだけを選択的に除去する働きが認められたことで注目されている物質が「水素」です。

水素の持つ高い抗酸化力

水素の持つ高い抗酸化力 水素の抗酸化力については、2007年に日本医科大学の太田成男教授のグループがNature Medicineで報告した動物実験レポート「水素分子が抗酸化物質として酸化ストレスを軽減する」を端緒に、以後同分野の研究成果が次々と報告されてきました。

水素分子は、地球上のあらゆる物質の中で最も小さく拡散性に富みます。また、水溶性、脂溶性に優れた特性から、細胞内の核、毛細血管、脳細胞に至るまで行き届き高い還元力を発揮します。

さらに水素による抗炎症作用やアレルギー作用が報告されている他、糖尿病、高血圧、動脈硬化、パーキンソン病、リウマチ等の改善、抗がん剤の副作用軽減効果までが期待され、現在全国の医療機関、研究機関で臨床試験のデータ化が進んでいます。

水素含有マグネシウム「SUBSTANCE H2」

医療分野における水素医療の研究が進展する中、心肺停止や脳梗塞などの急性症状に水素吸入治療法の有効性が認められ、2016年11月30日に厚生労働省の「先進医療B」に承認されました。

水素含有マグネシウム「SUBSTANCE H2」はカプセルを腸内で少しずつ溶かすことで、胃酸の干渉を受けることなく水素ガスを発生させ、その効果を最大限に高めるものです。また、本品は使用者の個別性への配慮から、医師・歯科医師の問診が必要になります。ご購入の際はご相談ください。

植物由来の優れた抗酸化力 ― アスタキサンチン

抗酸化ネットワークのしくみ

当院の美容領域では、キーワードとして度々「抗酸化」という言葉が登場します。リンゴの切辺の変色、劣化した油の変色、金属の錆、これらは物質が空気中の酸素に触れることで起こる性質の変化で、いわゆる「酸化」と呼ばれる現象です。
酸素は栄養素とともに私たちには不可欠な物質ですが、体内でエネルギーに変換される過程で一部の酸素が酸化力に富んだ活性酸素に変化します。活性酸素自体は、その強い酸化力から体内に侵入した細菌やウイルスなどに抗う役割を担ってくれるのですが、紫外線や化学物質、食品添加物、ストレス、タバコなどが影響する過剰な発生は正常な細胞にまで化学反応をもたらし損傷を与えてしまいます。
元来、私たちの体内には活性酸素を除去し無害化する抗酸化酵素という物質が存在しています。しかし、活性酸素の発生源となる原因物質が増加している現在、体内の抗酸化酵素だけでは分解することができなくなりました。また、抗酸化酵素は加齢とともに減少するため、老化の進行や生活習慣病をも助長されると考えられています。
活性酸素にも複数の種類があり、一つの抗酸化成分がすべての活性酸素を除去できるわけではなく、活性酸素ごとに有効な抗酸化成分が存在します。抗酸化ネットワークと表現することがありますが、体内の水系領域ではビタミンC、抗酸化酵素などが、脂質の部分ではビタミンE、CoQ10などがそれぞれに異なる活性酸素を除去し合うしくみを形成しています。

サケの身が赤いのは?

魚の「サケ」と「マス」には、生物学上の明確な違いはないとされています。ところが、一生を河川で暮らすマスの身が白いのに対して、海に降りるサケは「サーモンピンク」と呼ばれる赤身です。この違いはどこから来るのでしょうか? 自然界の動物ブランクトンは、ヘマトコッカスという藻類を主食としています。この動物プランクトンからエビ・カニ・魚類という食物連鎖が起こります。本来ヘマトコッカスは緑藻なのですが、紫外線の影響を受けるとその身を守るためにアスタキサンチンを生成し赤色に変化します。この赤色(黄・橙など)は、植物界に存在するカロテノイドと総称される天然色素で、強力な抗酸化力を持つ成分として知られています。トマトのリコピンやニンジンのβ-カロチンなどもこのカロテノイドの一種です。
海に降りたサケは、産卵期を迎える秋に故郷の川を遡上します。その際に大量の酸素を取り込むことで体内に活性酸素が発生し筋肉に負荷がかかることになります。この活性酸素を除去するために、筋肉内に食物から得たアスタキサンチンを蓄えていると考えられています。さらに、メスは浅瀬での紫外線の影響から卵(イクラ)を守るために、アスタキサンチンを卵内に移行させているとされています。自然界の生物は、抗酸化・抗疲労・抗炎症・免疫強化など生存に不可欠な力を、アスタキサンチンを食物から取り入れることによって補っているのです。

スーパーカロテノイド「アスタキサンチン」

アスタキサンチンの優れた抗酸化力を示す数値として、脂質の酸化を防ぐ力はβ-カロチンの5倍、ビタミンEの1000倍、一重項酸素(紫外線の影響でシミやシワなどの老化を発生させる活性酸素)を消去する力はCoQ10の800倍、ビタミンCの6000倍が認められています。大学や医療機関での研究においても、高い抗酸化力の他、抗炎症作用、血流改善作用などの生理作用が報告され臨床への応用が期待されている、まさにスーパーカロテノイドといえる成分です。
また、私たちの身体を作っている細胞は、二重の細胞膜で守られています。通常、抗酸化成分は細胞膜の内外にそれぞれ存在しますが、アスタキサンチンは細胞幕を貫通する形で存在することから、活性酸素によるダメージから細胞全体を守ってくれるものです。

アスタキサンチンの美容効果

私たちの肌は表皮と真皮の2層から形成され、それぞれ独自に、また相互が関わり合って外部の刺激から身体を守り生命を維持しています。また、真皮内のエラスチン、コラーゲン、ヒアルロン酸などの成分が美容的価値を満たす大きな役割を果たしています。こうした働きは加齢によって衰えますが、紫外線などの影響で発生する活性酸素がその衰えを加速させてしまいます。アスタキサンチンは、肌の表面、表皮、真皮など肌のあらゆる部分に有効に作用し、エイジングケア、紫外線のダメージ抑制、シミの予防・美白、シワの予防・対策、肌の老化防止、皮脂の分泌抑制など、活性酸素が美容面に与える影響を抑制することに加え高い改善効果が期待されています。

肌表面における効果

脂浮き改善

脂浮き改善

皮脂分泌を抑え、6週間で肌の脂浮きを改善

キメ改善

キメ改善

キメが乱れた肌が、使用4週間後に改善効果

表皮における効果

シミ改善

8週間の使用で目立つシミの面積が減少

メラニン産生抑制

ヒト3次元皮膚モデルにおいて、メラニン産生を約20%抑制

真皮のシワ改善における効果

シワ改善

シワ改善

8週間後でシワの改善効果

皮膚細胞保護

皮膚細胞保護

一重項酸素のダメージから皮膚線維芽細胞を保護

天然アスタキサンチン原料「アスタリール®」

当院で取り扱うアスタリール®アスタキサンチンは、ヘマトコッカス藻から抽出された天然アスタキサンチン原料のブランド名です。
原料となる天然アスタキサンチンを高濃度に蓄積できるヘマトコッカス藻は衛生管理の行き届いた屋内工場で培養され、遺伝子組み換えが行われていない天然アスタキサンチンは安全性に優れているのが特徴です。またアスタリール®製品は、医薬品製造基準に準じた工程を経た徹底した品質管理と保証体制で、食添GMP、JIHFS原材料GMPを取得しているものです。

TOPへ